S&P500が大型株のみ採用する理由を調べる。

経済と投資

前回S&P500配当貴族とS&P500のカテゴリを比較していた時に、S&P500の採用する株が全て大型株だったことがわかった。

あれ?でも以前みたS&P500の採用ルールに「ジャンボな企業ってイカすよねー」「モナカはチョコモナカだよねー」みたいな項目なかったと思った。もしかして古い情報をみていたのかな。

ということで。今回はS&P500の採用ルールとか改めて調べてみようかなって。

memo

グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20221125
基準価額:7,487円 / 前日比(円)+245円 / 前日比(%)+3.38% / 純資産総額76.29億円

日経平均:28,383.09円 / ドル円:138.57円

ダウ平均:34,194.06 / ナスダック総合指数:11,285.32 / S&P500指数:4,027.26

diary

ひとまずS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス公式さんでドキュメントを漁る。

えーっと。なんかいっぱいあるけれど、S&P500、S&P500・・。これだ。

「この指数は、市場の大型株セグメントのパフォーマンスを測定する。米国の大型株500銘柄で構成されており、米国の代表的な株価指数となっている。」

なるほど、なるほどー。大型株500銘柄で構成される。って、答え出てるー!!!!

ぇー。

つまり。S&P500指数は元々米国の大型株のパフォーマンスを測定する指数ってことなのか・・。しんなり。

これで終わりにしてもよいけれど。せっかくだし、もう少し学んで逝こう。

まず指数の目的。

「S&P米国株価指数は、米国の証券取引所で取引されている米国籍株式のパフォーマンスを測定するように設計された株価指数のファミリーのこと。
ファミリーは、規模やセクター、スタイルに基づく様々な指数で構成される。」

いっぱいある指数ファミリーは以下。

指数名説明
S&Pトータル・マーケット指数広範な米国市場のパフォーマンスを測定。全ての米国適格普通株式を含む
S&P500市場の大型株セグメントのパフォーマンスを測定。米国の大型株500銘柄で構成され、米国の代表的な株価指数。
S&P中型株400市場の中型株セグメントのパフォーマンスを測定。米国の中型株400銘柄で構成される。
S&P小型株600市場の小型株セグメントのパフォーマンスを測定。米国の小型株600銘柄で構成される。
S&Pコンポジット1500S&Pコンポジット指数。
S&P500、S&P中型株400、S&P小型株600を組み合わせたもの。これら3つの時価総額セグメントのパフォーマンスを測定。S&Pトータル・マーケット指数(TMI)の複製であり、S&P TMI指数のメソドロジーに従う。
S&P900S&Pコンポジット指数。
S&P500とS&P中型株400を組み合わせたもの。市場の中大型株セグメントのパフォーマンスを測定。
S&P1000S&Pコンポジット指数。
S&P 中型株400とS&P 小型株600を組み合わせたもの。市場の中小型株セグメントのパフォーマンスを測定。
S&Pコンプリ―ション指数S&Pトータル・マーケット指数のサブ指数。
S&Pトータル・マーケット指数の構成銘柄の中で、S&P 500に採用されていない銘柄のパフォーマンスを測定。
S&P500上位50S&P500の中で浮動株調整後時価総額が最も大きい50銘柄のパフォーマンスを測定。
S&P100S&P500の中から選択される100社のパフォーマンスを測定。
一般にS&P 500の中で最も規模が大きい企業が指数に採用され、上場オプションを発行していることも条件。構成銘柄の選定にあたってはセクターのバランスも考慮。
S&P500(セクター指数を除く)1つまたはそれ以上のセクターに属する企業を除く、S&P500の全ての企業のパフォーマンスを測定。企業分類は世界産業分類基準(GICS)に準ずる。
S&P500(金融/不動産/公益事業セクター、
及び運輸産業グループを除く)指数
金融、不動産、公益事業のセクターまたは、運輸産業グループに属する銘柄を除き、S&P500のすべての銘柄のパフォーマンスを測定。企業分類はGICSに準ずる。
S&P500コミュニケーション・サービス
および情報技術指数
S&P500の銘柄の中で、コミュニケーション・サービス・セクターに分類されている銘柄のパフォーマンスを測定。企業分類はGICSに準ずる。
S&P米国株価指数ファミリーの浮動株調整後時価総額加重指数

他に、均等加重指数とキャップド時価総額加重指数もあるけれど、長くなってしまうので今回は省略。

少し難しい指数への適格性基準は以下。

項目説明
本拠地米国企業の普通株式のみが指数の採用候補。条件は以下。
・10-Kアニュアルレポートを提出している
・米国における固定資産および売上が全体の大部分を占めている
・プライマリー上場が適格な米国証券取引所である
※10-Kアニュアルレポートとは日本の有価証券報告書にあたる年次報告書。
証券取引所への上場以下の米国証券取引所の一つにプライマリー上場していること。
・ニューヨーク証券取引所(NYSE)
・NYSEアーカ取引所
・NYSEアメリカン証券取引所
・ナスダック・グローバル・セレクト・マーケット
・ナスダック・セレクト・マーケット
・ナスダック・キャピタルマーケット
・Cboe BZX
・Cboe BYX
・Cboe EDGA
・Cboe EDGX
適格組織構造
およびシェア・タイプ
発行企業は以下の組織構造及びシェア・タイプを有していること。
・法人(株式およびモーゲージREITを含む)
・普通株式(すなわち、シェア)
非適格組織構造
および株式タイプ
発行企業が以下の組織構造およびタイプであった場合は非適格となる。
・ビジネス・ディベロップメント・カンパニー(BDC)
・リミテッド・パートナーシップ(LP)
・マスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)
・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー(LLC)
・クローズドエンド型投資信託
・上場投資信託(ETF)
・上場投資証券(ETN)
・ロイヤルティ・トラスト
・特別買収目的会社(SPAC)
・優先株
・転換優先株
・ユニット・トラスト
・株式ワラント
・転換社債
・投資信託
・ライツ・イシュー
・米国預託証券(ADR)
トラッキング・ストック
及び複数シェア・クラス
トラッキング・ストック、及び複数シェア・クラス構造を有する企業は、非適格となる。
※トラッキング・ストックとは、現状の支配関係を維持しながら、特定の子会社や特定の事業部門の成果に対して請求権を有する普通株式のこと。
※クラス株式とは、普通株式でありながら議決権や配当請求権に一般的な普通株式とは異なった権利関係を有する株式のこと。
時価総額S&P500の対象となる銘柄は合計時価総額が146億ドル以上。
S&P中型株400は37億ドルから146億ドルまで。
S&P小型株600は8億5,000万ドルから37億ドルまでの銘柄が対象。
時価総額の範囲は、現在の市場状況を反映するために四半期ごとに見直される。
証券レベルの浮動株調整後時価総額基準は、企業レベルの最低合計時価総額基準の少なくとも50%であること。
浮動株修正係数(IWF)0.10以上である必要がある。
流動性浮動株調整後流動性比率(以下、「FALR」という)を使用し、流動性を測定。FALRとは、年間売買代金をFMCで除した数値のこと。
年間売買代金とは、すべての期間(過去の売買高を含む)にわたるコンポジット・プライシング及び連結売買高(ダークプールを除く)を用いて、評価日までの365暦日における終値の平均に売買高を乗じた額と定義される。適格性は指数によって異なる。
また、以下の点が条件となる。
・評価日時点の株価、発行済み株数、及びIWFを使用し、FMCを計算
・評価日は、公表日の前日の取引開始時点である
・株式は、評価日までの各半期における売買高が最低25万株
・FALRは、S&P コンポジット1500に追加される時点で1.0以上
・現在の構成銘柄には最低要件はなし
財務の健全性直近の連続4四半期にわたる一般会計原則(GAAP)ベースの利益合計(非継続事業を除く純利益)が黒字。
不動産投資信託(REIT)の財務健全性はGAAP利益とFFO(Funds From Operations)の両方に基づく。
主にS&Pコンポジット1500(含むS&P500)向けの適格性要素一覧

ちかりた。IPO銘柄に関しては省略。

ちょっと資料の読み解きが難しかったので間違っていたらごめんなさい。S&Pトータル・マーケット指数とS&Pコンポジット1500の条件が分かれていた部分はS&Pコンポジット1500側でまとめてある。S&Pトータル・マーケット指数は全体で、S&Pコンポジット1500はS&P500も含んだ複合体を表すようだったので、その分けかなって。

えーと。
S&P500で要点を絞ると適格性基準はこんな感じかな。

  • 米国での固定資産と売り上げが大半
  • 米国証券取引所で上場
  • 合計時価総額が146億ドル以上
  • 評価日までの各半期における売買高が最低25万株
  • 直近の連続4四半期が黒字

ああ、何となくわかった。S&P米国株価指数ファミリーの基準には「大型」とか含まれていなくて、S&P500指数には「大型」というルールが組まれていたんだね。たぶん。トワナナさんがみた記憶があったのはS&P米国株価指数ファミリー向けの基準だったのだと思う。

最後にちょっと気になった一文が書いてあって。

「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、可能であれば指数構成銘柄の入れ替えは避けるべきだと考える。一時的に追加基準の一項目以上を逸脱していても、追加基準は指数への追加銘柄のためのものであり、持続的な構成銘柄には適用されない。
継続的な状況が指数変更の原因とならない限り、追加基準を逸脱していても構成銘柄は指数から除外されない。株式が指数から除外される際、除外の根拠を説明する。」

これはおそらく銘柄入れ替えのことを書いていて。一度組み入れた銘柄は「もうだめだーおしまいだー」ってことでもない限り、採用後は基準から離れてしまっていても残すよってお話。そのへんはドライじゃないんだね。(パフォーマンスに影響が出るからだと思うけれど)


ここでおしまいにしようと思ったけれど、あれ?

資料を読むとまだ続きがある。ええと、指数構築?あ、ここまでは企業の適正を測っているだけ。ここで残った企業から指数を作るのか。

S&P500指数の構築に関しては以下。

項目説明
指数ユニバースS&Pトータル・マーケット指数から選択。
構成銘柄の選定構成銘柄の選定は適格性基準に基づく指数委員会の裁量になり、構成銘柄数は500銘柄に固定。
構成銘柄を選定する際、指数における世界産業分類基準(GICS)の各セクターのウェイトと、S&Pトータル・マーケット指数におけるGICSの各セクターのウェイトを比較し、該当する時価総額レンジのセクター・ウェイトが考慮される。
加重FMCにより加重される。
S&P500指数の指数構築の要件

S&P500指数に使われるS&Pトータル・マーケット指数は以下。

項目説明
指数構築各年間再構築時点で、全ての適格証券を選出し、指数を構築。
各四半期毎のリバランス時、前四半期において何らかの変化があった証券は指数への追加に適格。参照日はリバランス有効日の5週間前。
(該当する証券)
・新規株式公開(IPO)(直接公募を含む)
・適格取引所に新規上場した銘柄
・適格取引所に移動した証券
・経営破綻から脱却した証券
・本籍地を米国に変更した企業(S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが本籍地変更を確認した際)
・不適格な組織構造から適格な組織構造に転換した企業
・不適格なシェア・タイプから適格なシェア・タイプに転換した証券
・de-SPAC取引を通じて運営会社に移行したSPAC
※現在の指数構成銘柄は、四半期毎のリバランスの間に継続的な採用に関し評価されない。
※IWFまたは流動性基準を満たしていないとの理由により以前に指数から除外された銘柄は、次の年間再構築まで再レビューされない。
加重FMCにより加重される。
S&Pトータル・マーケット指数の指数構築の要件

まとめると、S&P500指数の構築要件はこんな感じ。

  • 適格性基準に基づく指数委員会の裁量
  • 構成銘柄数は500銘柄
  • セクターのウェイトを比較、該当する時価総額レンジのセクター・ウェイトを考慮

裁量かよ!って、最後に激しい突っ込み要素が登場したけれど。うん、これは知ってた。先端が尖がってる一つ目のマスクとか被った怪しいなんたら委員会で「フフフ・・、やつは四天王で最弱。」とか議論されているイメージ。こわいこわい。

重要なのがセクターのウェイトを考慮している点。NASDAQのように「金もってりゃーこまけーこたあいいんだよ。」ではないので、景気の動向がどのように変わろうとも大きな影響を受け難くくしている。

あとはー?やっぱり大型株に関する要件がない。これは加重計算時に自動的に大型株から並ぶから結果として大型株を優先した指数になるのかなって。

頭パンクしそうなので、また後日時間とってこっそりリライトしておこう。S&P500指数はセクター・ウェイトを考慮した大型株優先で構成される裁量の500銘柄、トワナナさん覚えた!

おつかれさま。

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